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オンライン・プレゼンテーション(研究発表 30分)

在日外国人児童のアイデンティティ形成に関わる要素―家族、学校、地域を中心に

Sat, Nov 27, 11:10-11:40 Asia/Tokyo Room C (Saturday)

日本に移動する外国人児童の増加につれ、日本の公立学校に通う外国人児童の数も増えている。児童は学校生活を通して両親、教員、友人など社会的な関係の中で自己を認識し、社会の一員として成長する。文化間移動した外国人児童も同じ発達過程を経るが、彼らが置かれている社会的環境、すなわち言語、文化、価値観、社会ルールなどは母国と異なる。外国人児童が抱えている教育課題は言語、適応、学力、進路、不就学、アイデンティティであり、アイデンティティは、言語、適応などの課題の土台となるものである(志水, 2008)。アイデンティティとは、自分は何者なのかという自己認識であり、他者のまなざしや関係性を通して作り上げられる。自己は、他者と言語や非言語コミュニケーションを通じて、社会共同体が付与した象徴的意味を共有し、内面化して自分を認識する(ミード, 1995)。 本研究は、外国人散在地域の在日外国人児童のアイデンティティ形成に影響を与える要素として、外国人児童を取り巻く大人たちのまなざしと、大人たちが彼らとどのように接しているのかについて考察することが目的である。特に、外国人散在地域の学校に通う子どもたちは、マジョリティの日本人の中でマイノリティとして生活しているため、彼らと関わっている大人たちの認識と相互作用は外国人児童の自己認識に影響があると考えられる。 データは、外国人散在地域の子ども日本語教室に通う外国人児童と関わっている大人たちを対象としたインタビューである。研究協力者は、保護者、子ども日本語教室のボランティア、学校の教員、役所の多文化共生の担当者の合計10名である。データ分析方法としては、修正版グラウンデッドセオリーアプローチ(M-GTA)を用いた。  調査結果として、研究協力者の認識は「マイノリティ性」、「同化」、「配慮」であった。「マイノリティ性」は、外国人児童が両文化を持つ強みの存在と社会で見えない存在という二重のまなざしの中で生活することを意味する。「同化」は、彼らが日本の文化適応と親の文化継承の二重の環境を受け入れていることである。「配慮」は、外国人児童が日本社会に適応するための支援を意味し、周りの認識の転換から始まると認識している。

  • 姜 政鮮(カン ジョンソン)

    私は、10年前韓国から来日しました。 在日外国人児童生徒のアイデンティティ構築などについて研究したいです。