Sessions / オンライン・ワークショップ(110分)
海外留学支援者及び相談員のためのケースメソッドによるワークショップ #1871
2010年以降、グローバル人材の育成を合言葉に、政府及び各大学によって日本人学生の海外留学(outbound)が急激に督励され始めた。しかしそれ以前から今日まで、大学の留学相談窓口を訪れた学生の不満の声は巷に溢れる。いわく、「相談しても解決策がわからない」「やることが多い割には大学側のサポートは手薄い」「もう少し支援体制が整っていれば助かるのに」「大学が提携している留学しか応対してくれない」「長時間の相談ができない」(いずれも明治大学・小林明研究室HP)など、留学相談員の知識・スキル不足や、大学が現在提供する留学相談サービス全般への批判は辛辣である。 他方、海外の大学の影響を受けわが国でも学生に対する学修支援(アカデミック・アドバイジング)の重要性がここ数年指摘されている。留学支援(学生の立場では留学相談)はその重要な一部であり、海外留学を志す学生の最初の拠り所であるにも関わらず、そのあり方や専門性は不思議なことに今まで特に関心が払われて来なかった。実際、本ワークショップ実施者である大西による首都圏数大学での聞き取り調査(千葉大学における競争的少額研究助成)でも、専門的な研修を受講したという留学相談員は皆無であった。 そこで、本ワークショップでは米国の大学院等で定評のあるケースメソッド教材(応募者が既に刊行)を用いて留学相談員の訓練を実施する。参加者(20名程度を想定)は当日に行われるグループディスカッションの準備として、事前に配布された数ページの教材(ケース)を予め読んでおくことが要求される。実施者はケースメソッドによる教育手法を既に10年以上実践するなど習熟しており、参加者同士が互いの悩みや経験を吐露しあう中で、留学支援分野の専門性に関する有益な気づきが得られるよう、またそれが和やかな雰囲気で進められるよう十分に配慮する。なお、本ワークショップは2021年度科研費助成研究(基盤C、課題番号21K02626)の一環として行われるものである。
下記リンク先にある資料を事前にお読みの上ご参加ください。ワークショップのタイトルをクリックしていただくと、その先に直接クリックしていただけるリンクがあります。 https://sietarjapan2021.edzil.la/sessions/FlmAntR1UpMkq2JZGpzorRbI5AMjgtqXqRPXKlml.pdf https://sietarjapan2021.edzil.la/sessions/4AOid7NRWoSD0u2aMsZnEduIwB45vxAJqELdL34w.pdf
Co-Creative-Cafe にようこそ! #2436
世界を覆うコロナ禍の渦中にあり、息苦しい日々が続く中にありながらも、明日を信じ、元気を出して前を向いて進む皆さまのお手伝いをすべく、学会のSIG(Special Interest Group)である、CCD(Co-Creative-Dialogue)は今回新たな挑戦を行うこととし、「ワールドカフェ」スタイルの「Co-Creative-Cafe」というカフェを開き、大会参加者をご招待することとしました。 ふらっと立ち寄ったコ・クリエィティブ・カフェでたまたまお会いすることとなった人(ご参加のみなさん)とのひと時の語らいを楽しみませんか。リラックスした雰囲気のカフェでの肩の凝らない語らいを通して果たして何が生まれてくるでしょうか。ワクワクします。 カフェのテーブルでの語り合いは、「語り」、「体を使って表現」、「絵を描いて表現」、と参加者皆さま各自の好むやり方が可能です。しゃべるのはあまり得意ではないけれど、他の方法で表現したいという人も遠慮なさらずにご参加下さい。リラックスした雰囲気を醸し出すべく、13人のCCDメンバーは色々と工夫をこらします。 語り合いのテーマは、ご参加頂くすべての人に共通する身近なもので、同時に最も旬なテーマを考えていますので、ご期待ください。 カフェテーブルでは自分の語りたいこと、伝えたいことを、他人と共有することが大切です。ご参加頂く方は、WIFI環境の整備と、ご自分のお顔・お姿を参加する他の皆さまとシェアすることにご同意頂くことが必要になりますのでご了承の上、ご準備ください。 なお、時間の制限等もあり、参加人数は先着50人を最大とさせていただきますので、ご了承ください。 それでは皆さまのご参加を心からお待ちしております。
サービス・ラーニングのためのアクティビティ #1850
新型コロナウィルスの感染拡大という未曾有の事態の中、初等・中等・高等教育全体において、「つながる力と共感力」が必要とされており、社会活動への参画の重要度が増しています。サービス・ラーニングとは現場での体験活動を伴う経験学習の一つです。国内外の地域社会の人々とのコラボレーション(協働)を通して、学生が批判的思考力やリーダーシップ、市民性を養うことを目的としており、国際教育や異文化間教育、語学教育でも実践されている教育方法です。本ワークショップをとおして、多文化状況におけるリーダーシップとコラボレーションを実践するためのヒントを紹介します。
本発表は、サービス・ラーニングの理論とアクティビティについて、私たちチームが3月に刊行した『サービス・ラーニングのためのアクティビティ』を使い、3部構成のワークシップ形式で行います。
第一部ではサービス・ラーニングの特徴を説明し、効果的な実践を行うための「省察」と「互恵性」の重要性について解説します。「省察」は異文化コミュニケーションの分野のみならず「サービス・ラーニング」の学びを深める上でも欠かせない要素です。また、「互恵性」は学生の学びと地域貢献の両面において質の高いサービス・ラーニングを行うのに重要で、各ステークホルダーが主体的に活動に関与し、関係性を築くことが求められます。
第二部では理論を実践に結び付ける際に役に立つアクティビティを目的別に紹介します。まず「強い関係性をつくる」では相手に合わせるという体験を通して、色々な立場で協働する際の心構えについて考えてもらいます。次の「社会の課題を理解する」ではサービスの受け手に対して無意識に抱いている偏見について気づいてもらうためのアクティビティを紹介します。最後に「違う視点から物事を捉える」から視点の転換によって自分自身や地域社会の強みに気付くという体験をします。
第三部では参加者の皆さんとアクティビティの体験を通し感じたこと学んだことを共有し、「異文化コミュニケーション」の授業における効果的な実践方法についても話し合います。皆さんの積極的な参加を期待しています。